今日からできるメンタルセルフケアと睡眠改善|心理師 睡眠指導者 今井さいこ
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妊活お役立ち情報
今日からできるメンタルセルフケアと睡眠改善
今回はオンラインカウンセリングラボ『LIB Laboratory』の公認心理師である今井さいこさんに、妊活のメンタルヘルスケアと、妊活に大きく関わる睡眠改善について詳しくお話をいただきました。
はじめに私の自己紹介から簡単にさせていただきます。LIB Laboratoryというカウンセリングラボをやっています。公認心理師、睡眠指導者などの肩書を書いていますが、平たくいうと心理カウンセラーです。2013年から妊活女性のサポートをしてきました。私自身も妊活、不妊治療を経て2児の母となりました。

妊活とメンタルヘルス・妊活と睡眠
妊活中の女性は色んなストレスにさらされていますが、どのようにそのストレスと向き合えばよいか、という点を考えてみましょう。もう1つ考えることとして睡眠を取り上げます。睡眠は食事と同じくらい、大事だと思っていますが、日本ではあまり睡眠教育がされていないこともあり、意外と蔑ろにされがちです。今日は、睡眠改善についても考えていきたいと思います。
今回のお話1回だけでストレスが解消するとか、睡眠が劇的に改善するということはありませんが、今日は妊活とメンタルヘルスや睡眠がどう関係しているのかについて知り、今後メンタルヘルスケアと睡眠改善に意識を向けていただけたらと思います。

妊活中の心の健康は、どのようになっているのかを考える前に、皆さんに質問です。
皆さんは妊活中の今、メンタルケアをしていますか?
私自身、セミナーを自分で開催した際にはこの質問をするのですが、メンタルケアをしている方はほとんどいません。
ストレスは抱えながらも、何とか解消法を見つけてやっている方がほとんどです。また、具体的に何したらいいか分からないという方がいることをとても感じます。
メンタルケアは妊活とどのような関りがあるのでしょうか。
ストレスがかかると卵胞発育や排卵に影響も!
ストレスがかかるとプロラクチンが分泌
「メンタルケア=ストレスケア」のようなところがあるのですが、妊活中は本当にさまざまなストレスを抱えている方が多いです。ストレスがかかるとプロラクチンが分泌されます。
聞いたことがあるかもしれませんが、実はこのプロラクチンはアンチストレスホルモンとして注目されているものでもあります。一方で、妊活の側面から見るとプロラクチンが分泌されると、卵胞発育や排卵が抑制されるので、そもそものストレスはない方が良い、ということが言えると思います。
ストレスを感じるとコチゾールの分泌が促進される
ストレスを感じるとコルチゾールの分泌が促進されますが、このコルチゾールは女性ホルモンの分泌と途中まで同じルートを辿っていきます。そのルートを道だと考えてみましょう。普段、コルチゾールと女性ホルモンが同じ道を均等な幅で歩いてたところに、コルチゾールが突然大きく道幅を取ってしまうと、女性ホルモンの方が通りにくくなってしまう訳です。
コルチゾールが増えると、女性ホルモンの働きが鈍くなると言われています。

こういった点からもストレスはケアをしたり、なるべくストレスを感じないようにしたりすることが良い、ということが言えます。
睡眠は妊活にどう影響するの?
では、睡眠という観点から妊活を見てみます。睡眠が妊活にどのように関係しているのかについては2点あります。
ストレスによるコルチゾールの乱れで睡眠の質が悪くなる
1つ目は先程も出てきたコルチゾールです。ストレスでコルチゾールが増えると、女性ホルモンが乱れると先程述べましたが、睡眠の質も悪くなるのです。
その理由は、コルチゾールというのは、本当は目覚め、起床時に分泌されるホルモンなのですが、それがストレスによって、常にコルチゾール出ている状態になると、寝つきが悪くなり、寝ている時もなかなか良い睡眠に入れない、睡眠の質が確保できない、といった状態になり、睡眠が乱れてくるということが起きてしまいます。
メラトニンは卵子の質に関係する
メラトニンは「睡眠ホルモン」と呼ばれる、睡眠の質に関係するホルモンです。このメラトニンには抗酸化作用があるということが分かってきており、卵胞内の活性酸素を打ち消してくれる、要は卵子をアンチエイジングしてくれると言われています。
このように質の良い睡眠を取るということが、妊活にとってもとても良い影響があるということが分かってきています。
ここまでのお話で、メンタルヘルスと睡眠が妊活に凄く大事だということが、分かっていただけたと思います。
メンタルケア、具体的に何をすればよいのか?
「でも、メンタルケアって何をするの?」とか「ストレスってどうしたらなくなるの?」
「そもそも妊娠しない事、妊活していること自体が大変なストレス!」という方もいると思います。
睡眠ということでいうと「睡眠改善は寝る時間を長くすれば良いの?」とか「平日の睡眠時間は休日になんとか取り戻しているはずだけど、それじゃ駄目なの?」とか、色んな疑問が湧いてくるかと思います。
メンタルケアと睡眠改善といったときに、具体的に何をしたらいいのか分からない、というのが、皆さんの問題、疑問だと思うのです。

ストレスの対処法
まずは、何に対するストレスを感じているのかについて、気づくということが第一歩です。
何がストレスなのかを具体的に書き出してみる
「何に対してストレスを感じていますか」という質問を自分にしてみて、紙に書き出してみてください。ポイントはもう書くことがないと思うまで書き出すこと。
漠然としたストレスの原因は分解して具体的に書くこと。例えば、妊活がストレスと言っても妊活の何がストレスなのかを具体的に書き出してみます。
妊娠しないことがストレスと言った時に、妊娠しないことでどのようなストレスを感じてるいのか?ということもよく考えていきます。
妊娠しないことで「親から孫はまだか」のようにプレッシャーを感じることを言われて、それをストレスだと感じていたり、「自分が妊娠したいのにできない」という場合は、周囲の妊娠や出産を素直にお祝いできない、そんな自分に罪悪感をあったり、嫌悪感を抱いたり、その自分への感情がストレスなのかもしれません。そういうことを細かく書いていくことが、書き出す際のポイントになります。
解決できることから解決していく
解決できるものから解決していきます。まず、書き出したものを3つに分けます。
①自分で解決できるもの
②他者が関わるもの(例えば夫婦関係、それから先ほどの例でいくと親がプレッシャーをかけてくる場合には親)。
③時間が解決するもの(例えば、妊活でいうならば、子宮筋腫手術が必要で手術日が決まっている場合、手術の日程を早めることは自分でコントロールすることが難しい一方で、時間が経てば手術を受けられるので時間が経つのを待つしかないわけです。)
1、2、3に分けて1から手をつけていく。自分で解決できるものから解決をして、今あるストレスを減らしていくということが大事です。自分でコントロールできることを見つけるということはすごく大事です。人は自分でできることをやってできた時に成功体験を積みます。妊活中は、コントロールできないことが多いですが、私にできることがあること自体が自己肯定感を高めることに繋がります。
今できることがある、そこに集中できることで、ストレスを感じなくできる。自分で解決できるものを見つけてそこに対してストレス対処をしていくということが大切です。

睡眠の改善をするには?
もう1つ睡眠改善という点で、まずは自分の睡眠課題を知ることが大事です。睡眠には時間と質が大事なのですが、時間に課題があるのか、質に課題があるのか、もしくはその両方に課題があるのかを知る、ということが大事です。
睡眠の質?時間?課題を知る目安とは
睡眠時間が7、8時間取れている場合、時間には課題がない。でも、日中眠気がある、倦怠感があるという場合には、睡眠の質に課題がある可能性があります。そもそも7、8時間取れてない場合には睡眠時間に課題がある、と考えていただければいいかなと思います。
7、8時間っていうと結構長くてそんなに取れない、という方もいらっしゃいますが、推奨されている成人の睡眠時間は7〜9時間と言われています。一方で、日本人の平均睡眠時間6時間半くらいなので、世界から見ると平均1時間くらい短いです。
睡眠時間が6時間の人は7時間ぐらい眠れるようにしてもらいたいとは思いますが、とはいえ、生活リズムや、お仕事の関係でとれないなど、それぞれに事情があると思います。改善する時には今の生活の中でできることを見つけてやっていくことが大事です。
まずは、課題を知る。その上で、例えば、今6時間しか眠れていなかったら6時間5分眠れるように工夫してみる、そういう小さなことから変えてみるといいかなと思います。
もう1つ睡眠改善に大事なことが、睡眠は枝葉だということ、つまり、1つの手段だということを覚えておいていただきたいと思います。
寝ることに意識を向け過ぎず、睡眠改善をしたことで、何が改善されたかを確認します。結果に意識を向けていこう、とスライドに書いてありますが、睡眠とは不思議なもので、ちゃんと寝ようと寝ることばっかりに意識を向け過ぎると、眠れなかった時に「今眠れなかった」と落ち込んだり、眠れない日が続くと「今日も眠れないんじゃないか」と思ったり、眠ることに対して恐怖心を感じるようになってきます。
そうすると本末転倒で、睡眠を良くしようと思って始めた睡眠改善が結果、ストレスになってしまいます。睡眠自体がどう変わったかというよりは、睡眠を改善したことでどんな結果を得られたかに意識を向けてください。例えば、妊活なら、何かの数値がよくなった、生理が順調に来るようになった、日中の眠気がなくなった、など、睡眠改善の結果に意識を向けていっていただくと良いと思います。

睡眠は生理機能をうまく使って改善することができる
睡眠改善は、今自分が持っているもので改善ができるという点で、お金をかけずにできます。妊活にも良い影響があるので、是非、睡眠について、今までに何もしてなかった方は、少し意識を向けていただけるとうれしいです。

妊活を通して得られるものにも目を向けて
これは最後に私のメッセージなのですが「妊活を希望の道に」!私自身も妊活している時、不妊治療をしている時には、妊活って終わりの見えない暗いトンネルの中にいるようなものだと感じていました。
よくそういう風に妊活を表現してコラムなどにも書いていました。不妊治療を終えて、今、振り返った時に「そういう側面もありつつ、でも、妊活って希望の道だったな」と思います。もしかしたら「それはあなたが妊娠したからですよね」「子供がいるからですよね」と思う方もいるかもしれませんし、実際そうなのかもしれないです。
今、私は子どもがいるので、子どもに出逢えなかった未来で振り返って、どう思うかは分からないですけれども、でも子どもがいる、いないに関わらず妊活の期間を通して、得たものが本当にたくさんありました。
夫婦仲が良くなったり、自分の健康に初めて本当にきちんと向き合ったり、妊活を通してさまざまな辛い思いをしている人の気持ちを知ることができたり、人に優しくできるようになったり、社会の制度に目を向けるようになったり、得たものがたくさんあります。
自分にとってはキラキラ見える話がウザいと思うこともOK
妊活を通して得られるものにも、目を向けていただきながら、未来に向けて歩いていただけたらと思っています。ただし、疲れたら立ち止まってオッケーだし、弱音を吐いてもオッケーです。このことは自分にきちんと言い聞かせていただきたいと思います。
妊活や不妊治療をしていて、どうしてもネガティブにしかなれない時というのがあって、そういう時って今私が言ってるキラキラした感じのことが、とてもウザいなと思ったり、もう聞きたくないと思うときが絶対あります。
そういう時、それはそれで全然オッケーで、そういう気持ちはどんどん吐き出していただけたらいいと思っています。
皆さんの妊活が明るい未来につながりますように・・・

動画講座はこちらからご覧いただけます
プロフィール
今井さいこ
1979年6月14日生まれ
公認心理師/睡眠指導者
カウンセリングラボ LIB Laboratory 代表
自らの手で人生の選択をしていく女性のメンタルサポートをしています。心理学×睡眠マネジメントの知識とスキルを使って、お悩みの解決を一緒にしていきます。
◆オンラインカウンセリングラボ LIB Laboratory 代表
https://www.liblaboratory.com/
<保有資格>
公認心理師(国家資格)
日本心理学会認定心理士
ベスリクリニック認定睡眠指導者
サンカラ認定マインドフルネス講師
AEAJアロマテラピーアドバイザー
◾️東尾理子主催「妊活研究会」
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