妊娠初期の食事:つわり中でも大切な栄養と注意点

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2025.07.24

カラダ

妊娠初期の食事│つわり中でも大切な栄養と注意点

助産師の吉田敦子です。妊娠初期の食事についてお話します。
妊娠初期といえば、やはりつわりが気になりますよね。

妊娠したから栄養を取らなくちゃいけないと思っても、気持ち悪かったり、吐いてしまったり、あるいは匂いがすごく気になって嗜好が変わってしまったりという悩みが出てきます。

つわりがなぜ起こるのかについては様々な研究が進んでいますが、赤ちゃんに良くないものを避ける自然な仕組みだと理解していただけたらと思います。

妊娠初期は赤ちゃんがまだ小さいため、たくさんのエネルギーや栄養素が必要なわけではありません。まずは、お母さんが元気でいることが大事です。

妊娠初期の食事の基本:つわり中の工夫と水分補給


食べたいものを食べてください。ただし、水分補給には注意してください。

脱水になってしまうのは困るので、水を飲んでも吐いてしまう、飲める水分がないといった場合は、産婦人科を受診して点滴をしてもらうなど助けを求めてください。

妊娠初期に積極的に摂りたい栄養素:葉酸、鉄分、カルシウム


この時期は、お母さんの体に入ったものがダイレクトに赤ちゃんに行ってしまう可能性もあるため、避けた方が良いものと、積極的に摂ってもらいたいものがあります。

妊娠初期の食事で重要な葉酸

妊活中から摂っていただいていると思いますが、葉酸は特に妊娠初期の胎児の脊柱・脊髄が形成される時期に非常に大事な栄養素です。食事で摂るには不足しがちな栄養素なので、サプリメントが勧められています。

  • 食材: 緑の濃い野菜、いちご、キウイ、アボカド、豆類、レバーなど。
  • 摂取量: サプリメントで1日大体400mcgが目安です。摂りすぎも問題なので、たくさん摂る必要はありません。
  • つわり中の注意: つわりで吐いてしまう時に無理して飲まなくても大丈夫です。飲めるようになったり、食べられるようになったりしてからで問題ありません。

妊娠初期から意識したい鉄分摂取

妊娠全期間を通して摂っていただきたい栄養素です。特に女性は元々貯蔵鉄が少ない方が多く、妊娠後期には赤ちゃんにたくさんの鉄分を取られてしまうため、妊娠初期から鉄分を蓄えていけると良いでしょう。

  • 吸収しやすい鉄(ヘム鉄): 動物性由来のレバー、赤身肉、貝類など。
  • 吸収しにくい鉄(非ヘム鉄): 緑の野菜、豆類など。ビタミンC、クエン酸、タンパク質と一緒に摂ると吸収率がアップします。鉄鍋や鉄瓶を使うのも良い方法です。
  • 補充: サプリメントでの補充も可能です。プルーンなどを数個食べるのも良いでしょ
    う。

妊娠初期に摂りたいカルシウムとビタミンD

赤ちゃんの骨を作るために必要な栄養素です。妊娠初期はまだ赤ちゃんが小さいですが、中期・後期になると赤ちゃんがどんどんカルシウムを取っていくため、お母さんの骨を強くしておくことが大事です。

  • 食材: 乳製品、小魚、緑の野菜、豆類、海藻類など。
  • 吸収を助けるもの: カルシウムを摂ってもビタミンDがないと骨にはなりません。日光に当たることでビタミンDが生成されます。日焼け止めを全身に塗ってしまうとビタミンDが作られにくくなるため、都会で暮らしている方は、少し足先などを塗らないで日光に当たることも意識してみてください。

妊娠初期の食事で避けるべき食品・注意点

妊娠初期の食事で特に注意したい食中毒(リステリア菌)

食中毒には注意が必要です特に、下痢をすると子宮収縮を促す物質が出てしまうため好ましくありませんが、リステリア菌は胎盤を通過して胎児にも影響を及ぼす可能性があります。

  • リステリア菌の特徴: 環境中に広く分布しており、低い温度や塩分が強くても増殖できる菌です。妊婦さんは免疫機能が通常と異なるため、リステリア菌に感染しやすく(普通の人の10〜17倍)、注意が必要です。

  • 避けるべき食品: ナチュラルチーズ、生ハム、スモークサーモンなど、加熱されていない食品は増殖している可能性があるので避けるべきです。

    対策: よく洗うこと、加熱が必要なものはしっかりと加熱して食べることが大切です。

    感染した場合: 流産、早産、死産の原因にもなり得ると言われていますが、食べたからといって必ずしも起こるわけではありません。清潔で新鮮なものを食べることが基本です。

妊娠初期の食事と水銀:魚の種類に注意

お寿司については、産科の教科書などには妊婦さんが避けるべきとは書かれていません。新鮮で清潔に処理された生魚であれば、多量でなければ大丈夫です。

  • 水銀汚染: 地球の海の水銀汚染が進んでおり、小さい魚を食べる大きな魚に水銀が蓄積されていきます。

  • 魚を食べるメリット: 魚は良質なタンパク質や、脳の発育に良いとされるEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸、カルシウムを多く含んでいるため、摂りたい食品です。

  • 避けるべき魚: マグロ(特にクロマグロ、ミナミマグロ、メジマグロなど)、カツオの血合いなど、水銀を多く含む魚は避けるか、摂取量を控えめにしましょう。イルカは最も水銀が多く含まれますがあまり食べる機会はないでしょう。

  • 推奨される魚: イワシ、しらすなどの小型魚は問題なく食べられます。様々な魚をバランスよく食事に取り入れてください。

妊娠初期の食事で避けるべきアルコールとカフェインの摂取量

  • アルコール: 直接赤ちゃんに影響するため、妊娠中と授乳中は完全に避けるべきです。赤ちゃんの脳の発育を阻害します。


  • カフェイン: 絶対にダメというわけではありません。1日あたり200mg程度(コーヒーカップ1〜2杯程度)であれば全く問題ないとされています。食後の緑茶やほうじ茶などもあまり気にしなくて良いでしょう。

    ただし、カフェインも胎児に届き、心拍数増加や興奮状態につながる可能性があるため、過剰に摂る必要はありません。

妊娠初期の食事を楽しく乗り切るために


妊娠中の食事は制限が多くてつまらないと感じるかもしれません。しかし、食事は人生の大きな楽しみの一つです。制限されていると思うとストレスになりますし、色々気になると楽しめなくなってしまいます。

「赤ちゃんと一緒に食べているんだな」「赤ちゃんにどんなものを食べて欲しいかな」と思いながら、ご自身の食事を考えてみてください。

保存料や添加物なども気になるかもしれませんが、全て避けるのはなかなか難しいです。赤ちゃんが生まれてきたら何を一緒に食べたいか、食べさせたいかを考えながら、妊娠中からバランスよく食事を選んでみてください。

このように、赤ちゃんと一緒に食べているという気持ちで食事を楽しんでいってほしいと思います。

この記事の動画はこちらから

本日お話をおうかがいした方

助産師

吉田敦子

赤ちゃんをお迎えする身体は、妊娠を継続していくカラダであり、出産し、育児をしていくカラダです。安心して赤ちゃんをお迎えできる身体は、楽な妊娠生活や安産、楽しい育児の生活につながります。助産師や医師をはじめとする妊娠出産育児の専門家たちへ、母子のフィジカルケアを20年にわたり伝えてきました。私と一緒に、ご自身のからだの変化を楽しみながら妊活ボディーメイクをしていきましょう!助産師・看護師(NPO)母子フィジカルサポート研究会代表理事 / 認定講師トコカイロプラクティック学院 准講師 (整体師・RDM®プラクティショナー)
伝統医学応用研究所認定 フェミニンケアセラピスト母と子の整体院 Mommy&Baby 妊活ボディーメイクセラピスト助産師あつこのHP https://www.mommybaby-atsuko.com/

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