杉山産婦人科で仕事も不妊治療も諦めない【前編】

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2024.04.10

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杉山産婦人科で仕事も不妊治療も諦めない【前編】

分娩専門のクリニックとしておよそ75年前に開院した杉山産婦人科。

現在は、世田谷・新宿・丸の内の3箇所を拠点に、不妊治療から妊娠、出産までをサポートしています。

今回は、東尾理子が杉山産婦人科の理事長である、杉山力一先生にどんな不妊治療ができるのかお話をお伺いしました。

 

仕事を辞めずに不妊治療と両立できる体制に

 

東尾:現在、世田谷、新宿、丸の内と3院ありますが違いはありますか?

 

杉山理事長:世田谷は、分娩を専門で行っています。新宿、丸の内は不妊治療専門となっています。新宿、丸の内は治療方針は同じですが、丸の内に関しては日帰りで、腹腔鏡と子宮鏡の内視鏡手術を日帰りで行える、というコンセプトでやっています。検査を行い、全身麻酔をかけて3時頃には皆さんお帰りになっています。この体制にいたるまで、5年ほどかかりました。

 

東尾貴院の治療方針についてお聞かせいただけますか?

 

杉山理事長実は方針というのは意外となくて、患者様がこういうことをやりたい、という希望があって大きくずれていなければ、基本的にはさせて頂いています。逆に無理なことは無理ですが。

 

東尾どのようなことが“無理”になりますか?

 

杉山理事長例えば、年齢が高くなかなかできないという場合に、自然に妊娠したいです、と言われたら、極力寄り添うのですが、難しいです、というお話はさせていただきます。 また、腹腔鏡手術が日帰りでできる、ということで全国からお問い合わせをいただきますが、日帰りで行うための条件というのも逆にあるため、安全に手術を行えそうである方や、近くにお住まいであるとか、都内に住んでいるとか、帰りはどなたかお迎えは来ていただくようになりますので、そういった条件が揃わない場合などです。

 

体外受精だけでなくタイミング法や人工授精も患者の希望で可


 

東尾杉山産婦人科の患者様の治療内容の比率はどのような割合になりますか?

 

杉山理事長患者様の入り口としては、タイミング法や人工授精が半分くらいいらっしゃいます。しかし、話をお伺いすると、8割~9割は体外受精の患者様になっていきます。タイミング法や人工授精は1~2割という内訳になっていきます。

 

東尾患者様が望めば、タイミング法や人工授精も受けられるのですか?

 

杉山理事長はい。もちろんです。

 

東尾タイミング法や人工授精の通院回数はどのくらいになりますか?

 

杉山理事長基本的にタイミング法と人工授精は、排卵日を診せていただきます。人工授精の場合は、僕たちは3日先まで読めるので、3日以内に入っていれば排卵日のチェックと、本番(排卵日)の2日。タイミング法は自宅でタイミングをとっていただくので、ご来院1回で終わりますね。生理不順の方は、生理中にご来院いただいて、薬や注射を使うので、5回くらいになるケースもあります。

 

東尾体外受精の場合はどれくらい通院する必要がありますか。

 

杉山理事長当院の場合は自己注射がスタンダードなので、ご来院いただいても良いのですが、生理中に来ていただき、だいたい3日目に来ていただき、ホルモンを測って、注射の説明をさせていただき、お持ち帰りいただいています。 毎日ではないのですが、1週間くらい打って、次にご来院いただくのは生理から10日目くらいです。生理の周期によって、1週間後にくる方と、4日後に来る方がいますね。結果的に、だいたい生理中・チェック・本番の3回程度です。卵胞が育っていない場合は、さらに回数が増えるということはありますが、順調な方は1回か2回のチェックで終わりますね。当院は、1本あたりの価格は高いですが、量は打たないペンシルタイプの自己注射です。

 

東尾毎日打つんですよね?

 

杉山理事長いえ、隔日になります。自己注射の本数は人によって変わります。採卵したい卵の数を何個狙うのかによって、刺激が強い、弱いという方針を決めるなど、患者様のご希望があるので、毎日打つ方ももちろんいらっしゃいます。また、全く注射を打たずに1個だけ採るという方も、当院では多いですね。

 

東尾となると、完全自然周期法でも行えるし、お薬を少なめでお願いします、ということもできるし、まとめて1回で沢山採卵したいです、という方法もできるのですね?

 

杉山理事長はい。卵子を採卵した後に副作用が出るので、お仕事の調整が付くようでしたら、沢山採るという方法も可能です。あと、沢山採卵する場合は静脈麻酔を使わないと痛いので、仕事を休めるかなど、逆算して決めていきます。

 

東尾では患者が望む、採卵方法や通院回数が叶うということで、仕事との両立がしやすいわけですね?

 

杉山理事長そう思っています。完全には出来ないのですが、患者様に寄り添っているつもりです。

 

採卵時、痛みの対応は患者の希望次第

 

東尾完全自然周期と、通常の採卵の際と、使用する針の太さは同じですか?

 

杉山理事長同じです。

 

東尾採卵の針の太さが細い方が1個採る場合は痛くないと聞いた事があります。また、1個の採卵の場合は麻酔はするのでしょうか。

 

杉山理事長細い針の方が痛みは少ないのですが、細い方が取りにくいのです。麻酔については5個くらいまででしたら、無麻酔で行います。ただ、これも患者様のご希望によります。1個でも寝ていたい、という方もいらっしゃいますし、すぐに仕事に行きたいから、といって10個採卵をする場合でも、麻酔を用いない方もいらっしゃいます。そういった麻酔を用いない方は、朝8時から採卵をし、9時頃には仕事に行かれています。局所麻酔で少し麻酔することもできます。

 

東尾仕事にすぐに行きたいという方は、麻酔を使わない、ということですね

 

杉山理事長はい。麻酔の使用については採卵日が決定した時点で、麻酔を使うか使わないか、チョイスしていただきます。

 

東尾先生とお話をして決められるのですね?

 

杉山理事長そうですね、採卵日が決定した時に決めます。採る個数や位置が悪かったら、痛いじゃないですか。それを診てこちらからご提案しています。

 

医師は担当制の予約が可。異なる医師でもカルテ共有で安心

 

東尾先生や、胚培養士さんやカウンセラーなど、沢山いらっしゃいますよね

 

杉山理事長医師は新宿と丸の内合わせると、30人くらいですね。新宿と丸の内で。看護師はその倍くらいですね。胚培養士は30人いるかいないか、くらいです。カウンセリングができる者は10名くらいで、資格保有者という意味では、2,3人です。現場で実際に患者さんのお話を聞けるのは10名くらいです。あと、コメディカルの人間が40人くらいいると思います。

 

東尾大所帯ですね。患者としては、沢山先生がいらっしゃって、毎回先生が替わると、不安だなと思うのですが、担当医制もしていらっしゃいますか

 

杉山理事長はい。患者様が予約の段階で、医師を指定もできますし、この日に来なければいけない、という日に医師がいないかもしれないのですが、先生を指定すると大事な日がずれてしまうこともあるので、先生を指定しない、という予約もできます。

 

東尾そういった場合に、先生方はどのように情報共有されるのでしょうか

 

杉山理事長担当していた医師が、きちんと説明をしてその流れを汲むようになっています。例えば、自然周期で1個採ろうとして来たときに、あなたは注射を打って下さい、という大幅な変更はしないというやり方をしています。カルテには大事なことを記載する欄がありますので、基本的に前と同じ方法が良いとか、毎回相談をしたい、など患者様のご希望を確認しています。だからこそ、治療方針があってないようなものなのです。

 

二人目不妊も託児所完備の新宿院で対応

 

東尾二人目不妊の対応もされているのですよね。

 

杉山理事長託児所も完備しているとか。予約制ですか。 新宿で行っています。託児所は予約制です。あまりも多いとお預かりできないかもしれませんが、基本的にお断りするということはないですね。平日と土曜日の8時から13時までです。基本的には午前診療が終わるまでとなります。

 

東尾そうすると、安心して2人目、3人目等治療ができますね。

 

杉山理事長なかなか託児所がある病院はないと思います。保育士さんを集めたり、お子様を預かる責任もありますので。

 

東尾ありがとうございます。

杉山理事長いえいえ(笑)

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患者に寄り添いたい、という想いから治療方針はほとんどカスタマイズで、患者様の希望とすり合わせながら治療を行うという杉山先生。仕事を辞めざるを得ないことが多いケースに課題を感じ、仕事を続けながら不妊治療ができる体制を整えるまで5年かけたとのこと。そんな杉山産婦人科は、一般不妊治療や体外受精のみには留まらない。

次回は、難治性着床不全、不育症、卵子凍結、卵子エイジングなど、気になるワードをまとめてお伺いします。

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