暑くて寝付けない、途中で起きる。夏の睡眠対策で良質な睡眠を

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2024.10.02

心理師

カラダ

暑くて寝付けない、途中で起きる。夏の睡眠対策で良質な睡眠を

寝苦しい夜が続きますが、しっかりと眠れていますか?

睡眠には、脳や体を休め、疲れを回復し、免疫機能を整え、記憶や感情の整理をするなど多くの重要な役割があります。

妊活中も良い睡眠は大事です。妊活中の睡眠をテーマに、夏の睡眠における注意点などについて公認心理師の今井さいこさんが解説します。

季節によって違う?夏だからこそ起こる睡眠の変化


熱帯夜が続きますが、夏の睡眠に関して次のようなことが起こっていませんか?ぜひご自身の睡眠を振り返ってみてください。

 

  • 暑くて寝付けない!
  • 途中で起きてしまう
  • 朝、早く起きるようになった

 

もし、夏になって睡眠にこのような変化が起こっているとしたら、夏だからこそ起こる睡眠の変化かもしれません。

もちろん、人によっては他に原因がある可能性もあるので一概には言えませんが、参考までに「睡眠は季節によって変化がある」ということをぜひ知っておいていただきたいと思います。

 

特に睡眠について意識することがなければ、私たちはいつも決まった時間に寝て起きる生活を続けています。しかし実は、睡眠時間は季節によって自然に変化する傾向があるのです。

 

睡眠時間は、秋から冬にかけて長くなり、春を経て夏になると短くなるというデータがあります。

これは日照時間に関係しており、四季のなかで太陽が出ている時間が短い冬は睡眠時間が最も長く、反対に太陽が出ている時間が長い夏は睡眠時間が最も短くなるのです。実際に夏の睡眠時間は、冬よりも約30分短くなると言われています。

起床4時間以内で眠気があるかどうか確認を


したがって、夏の睡眠については、これまでよりも睡眠時間が少々短くなったとしても、ストレスを感じる必要はありません。

夜は眠くなったら寝て、朝気持ちよく目覚めることができ、かつ起床して4時間以内に眠気がないのであれば、それが自分にとって適正な睡眠時間だと考えて良いでしょう。

 

推奨される成人の睡眠時間は7時間以上とか8時間などといわれますが、無理に推奨時間に「合わせなくては」と思わなくて大丈夫です。今の自分にとっては、この睡眠時間で良いのかなと思っていただいて構いません。

 

ただし、寝付きが悪く気持ちよく目覚められない、起床して4時間以内に眠気があるとしたら、単なる季節による睡眠の変化ではなく、どこかしら睡眠に課題があるのかもしれません

夏の快眠のために気を付けたいこと3選


良い睡眠を取るという観点から考えると、夏の睡眠の注意点は3つあります。

「暑さ対策」「エアコン対策」「朝日の対策」です。

それぞれについて解説していきましょう。

暑さ対策について

暑さ対策をする上で、意識したいのが体温リズムです。人は夕方から寝る時間にかけて体温が下がっていきます。

ここでいう体温とは、深部体温のことです。熱帯夜が続く夏は暑すぎてこの体温が下がりにくく、寝付きが悪くなる原因になります。そのため深部体温を下げる工夫をする必要があります

例えば、ひんやりとする枕やシーツ、マットといった寝具の冷グッズを上手に取り入れてみましょう。またエアコンを活用して、室内の温度を下げておくことも大事なポイントです。

エアコン対策について

夏は寝室のエアコンをつけたままで寝ることが多いでしょう。しかし部屋が乾燥して喉が痛くなったり、エアコンの風が体に直撃して風邪をひいてしまったりといった経験もあるかもしれません。

寝る時にエアコンをどう使うかが、夏の快眠にとって重要です。エアコンメーカー各社のホームページを見ると、今はいろいろな情報が載っています。一度ご自宅で使っているエアコンのメーカーのホームページを確認してみましょう。

設定温度は28度以下が推奨されていることが多いですが、良い睡眠の観点でいえば、26度前後が良いといわれています。目安にしてください。また室内が乾燥しないように湿度(50~60%)にも気を使いましょう。エアコンの風向きも大事です。

夫婦で一緒に寝る際は、それぞれ室温の感覚が異なるかと思います。目安の温度を参考にしつつ、暑いと寝付きが悪くなるので暑がりの人に合わせて室温を設定すると良いでしょう。

寒がりの人は、かけ布団やパジャマで調整してください。いつもの場所で寝るとエアコンの風が直接当たってしまうことがあれば、寝る位置や配置を変えるなど工夫してみましょう。

暑がり、寒がりそれぞれが同じ部屋であっても、快適に寝られる環境作りを目指しましょう。

朝日の対策について

夏は日の出の時間が早いです。都心では冬と約2時間違います。したがって、この時間までしっかり寝たいということがあれば、朝日が部屋に差し込まない工夫をしましょう。そのためにはカーテンをしっかり閉めること。光漏れにはクリップや隙間テープなどを活用してみると良いでしょう。

朝日が入り込まないようにすると、早く目が覚めることなく、起きたい時間までしっかり眠れます

自分に合った夏の睡眠対策で快眠を

以上、夏の睡眠について一般的なお話をしました。寝る部屋の環境や生活習慣は人によって違うので、ぜひご自身に合った睡眠を取れるように工夫をしてみてください。

その工夫が妊活にどうプラスになったかを確認して、モチベーションにつなげていきましょう。

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本日お話をおうかがいした方

LIB Laboratory

代表

今井さいこ

1979年6月14日生まれ 公認心理師睡眠指導者 自らの手で人生の選択をしていく女性のメンタルサポートをしています。 心理学×睡眠マネジメントの知識とスキルを使って、お悩みの解決を一緒にしていきます。 ◆オンラインカウンセリングラボ LIB Laboratory代表 https://www.liblaboratory.com/ <保有資格> 公認心理師(国家資格) 日本心理学会認定心理士 ベスリクリニック認定睡眠指導者 サンカラ認定

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