月経の状態から体質を見分けよう#1 女性の体のバロメーター「理想的な月経」とは

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2024.03.13

東洋医学

月経の状態から体質を見分けよう#1 女性の体のバロメーター「理想的な月経」とは

月経は、女性の体のバロメーターのひとつです。中医学の視点より「月経の状態から体質を見分ける」ことをテーマに、漢方薬剤師で国際中医専門員の住吉忍さんが解説します。今回は「理想的な月経」について、周期、日数、血量、血塊、排卵、月経障害の6つのポイントよりお話します。

 

理想的な月経の基本の目安

一般的で基本的な「理想的な月経」の目安として、次のことが挙げられます。

 

・周期 28~35日(変動が6日以内)

・日数 3~7日

・血量 20~140g(1日)

・血塊 なし

・排卵 あり

・月経障害 なし~軽度

 

上記から外れているからといって、必ずしも病気だということではありません。体の状態を知るバロメーターとして、とらえていただけたらと思います。それぞれをもう少し詳しく説明していきましょう。

 

月経周期、日数の乱れはホルモン状態の確認を

まず周期は、28~35日の間のブレであれば、そこまで気にすることはありません。しかし毎回そこから外れてしまい、かつ変動幅が6日以内におさまっていない不定期の場合は、ホルモンバランスが崩れている可能性があると考えます。

 

日数は、月経初日から数えた日です。この初日の判断に迷うことがあるかもしれません。ピルなどの薬を飲んでいない場合は、血がちょっと付いた程度ではなく、しっかりとした出血があった日を初日とします。個人差はありますが、毎回月経がすぐ終わってしまう、または月の半分は続くといった場合、ホルモンの状態を確認したほうが良いでしょう。

 

経血の量、血塊の有無もチェック

血量については、ナプキンに付く量がすべてではありません。自分は量が少ないと感じている人もいるのですが、トイレで用を足す際に血を排出できる人もいるので、意外にナプキンに付かつかないこともあります。ご自身の経血の量が気になる場合は、月経カップで計測すると良いでしょう。

 

血塊は、基本的にはないのが理想ですが、少量や数ミリ程度ならば問題はありません。もし2~3センチの血の塊が出るようでしたら、中医学的には「血の流れが悪い」と判断します。血のめぐりを良くするだけでも改善できることがあります。 血量や血塊の状態から体質を見分ける中医学的な方法は、後ほど解説します。

 

排卵の異常、重い月経障害は治療を

排卵は月1回が理想です。排卵がない場合は妊活に向けて医療機関を受診しましょう。また月経痛などの月経障害が重く、日常生活に支障がある場合も、医療機関を受診した上で養生や漢方なども取り入れると良いでしょう。

 

次回は、経血の色から体質を見分ける方法をお伝えします。

>>経血の色から知る「月経からのメッセージ」

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