妊活における鍼灸の効果#4 妊娠のために鍼灸でできること、できないこととは
ARTICLE
妊活お役立ち情報
2024.03.29
東洋医学
妊活における鍼灸の効果#4 妊娠のために鍼灸でできること、できないこととは
自身の妊娠する力を引き出すために、鍼灸を選択肢の一つに考える方も多いでしょう。鍼灸と独自メソッドで不妊患者さんと向き合う鍼灸師の徐大兼さんが、約20年の現場経験よりお伝えします。前回は、不妊や卵子の加齢について解説しました。今回は、妊娠のために鍼灸でできること、できないことについてです。
妊娠しやすくなるための体質改善の面からのアプローチも必要
一般的に、不妊治療において、人工授精は6~7回の実施で、体外受精は5~6回の移植で、それぞれ90%近くが妊娠すると言われています。もし妊娠しない場合は、医療機関での治療と併用し、ご自身で体質改善の面からアプローチしていくことも大切です。そのために鍼灸を取り入れてみるのは有効です。
鍼灸の適応範囲でない不妊原因とは
しかし、残念ながら鍼灸の適応範囲ではないものがあります。例えば、子宮奇形や子宮内ポリープ、粘膜下筋腫、卵管閉塞や卵管閉鎖といったケースです。医療機関で治療を受けることを推奨しています。また男性では、無射精症や原発性精巣機能障害の方などです。残念なことですが、結果が出ないのでお断りすることもあります。
不妊における鍼灸の有効性や適応範囲とは
鍼灸の有効性は、血流を良くすることにあります。手足などの末梢の血流を良くして冷えを改善することは、妊活では大切です。また鍼灸の刺激によって血流が改善すると、子宮動脈の血管抵抗を有意に減少させるといった研究報告もあります。さらに脳の血流が良くなれば、妊娠に関係するホルモンの分泌に影響を与え、視床下部―下垂体―卵巣軸の異常を調整することが期待できるでしょう。
したがって、鍼灸の適応範囲としては、脳から卵巣への情報伝達のずれに起因する現象や各種ホルモン異常、子宮内膜因子の改善、卵の質の改善などが挙げられます。また乏精子症やEDなどもあります。海外の論文では、受精卵の着床や発育などに鍼灸の有効性が注目されています。
次回は、妊娠するための3つの要因と、それらを整えていくために必要なことについてお伝えします。
>>妊娠の三大要因を整えていくために
この記事の動画はこちらから
テーマ:
会員限定記事
会員限定の記事です。
ログインしてからご覧ください。会員登録は無料です。
RANKING⼈気記事
KEYWORDタグ一覧人気のタグ
CATEGORY