妊活における鍼灸の効果#3 不妊や卵子の加齢について考えよう

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2024.03.28

東洋医学

妊活における鍼灸の効果#3 不妊や卵子の加齢について考えよう

自身の妊娠する力を引き出すために、鍼灸を選択肢の一つに考える方も多いでしょう。鍼灸と独自メソッドで不妊患者さんと向き合う鍼灸師の徐大兼さんが、約20年の現場経験よりお伝えします。前回は、来院患者さんから受ける妊娠に関してのよくある質問について紹介しました。今回は、不妊や卵子の加齢についてです。

卵子の加齢は女性側の不妊の原因に

日本産科婦人科学会では、不妊とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものを言い、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。

不妊の原因として、女性側で主に考えられるのが、卵子の加齢です。男性の精子と違い、女性の卵子は、新しく作られることはありません。つまり若返らない特徴があります。例えば10年ほど前の電池で懐中電灯をつけようと思っても、電気はつきません。これは月日の経過とともに電池が古くなって、放電していたり、さびていたりしているからです。

卵子の状態も、年を重ねるごとに古くなっていきます。そのため、不妊治療で染色体分離がうまくいかなくなったり、胚盤胞まで育たなかったり、異常な細胞の割合が多くなったりします。母体の年齢が高くなるにつれて、妊娠率が低くなり、流産率が上がっていきます。

卵子に関するAMHの値は37歳を機に下がっていく

近年注目されるAMHとは、抗ミュラー管ホルモンの略称で、AMHの値から発育過程の卵胞数を推測して指標として用います。このAMHの値ですが、37歳を機にがくんと下がっていくと言われています。実際にAMH別で妊娠率を分析したデータでみると、年齢が35歳以下ならばAMHの値が低くても妊娠率は高いのですが、40歳を過ぎると妊娠率は下がります。

こうした加齢に対抗していくために、体質を改善する面からのアプローチも必要になります。次回は鍼灸でできること、できないことについてお伝えします。
>>妊娠のために鍼灸でできること、できないこととは

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