妊活における鍼灸の効果#5 妊娠の三大要因を整えていくために
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妊活お役立ち情報
2024.03.30
東洋医学
妊活における鍼灸の効果#5 妊娠の三大要因を整えていくために

自身の妊娠する力を引き出すために、鍼灸を選択肢の一つに考える方も多いでしょう。鍼灸と独自メソッドで不妊患者さんと向き合う鍼灸師の徐大兼さんが、約20年の現場経験よりお伝えします。前回は妊娠のために鍼灸でできること、できないことについて触れました。今回は、妊娠の三大要因を整えておくために必要なことについてです。
妊娠の三大要因とは
妊娠の三大要因には、受精、着床、免疫寛容があります。受精は精子と卵子、着床は子宮が関係するので思いつきやすいですが、免疫寛容についてはあまりなじみがなく、意識されないかもしれません。
しかし、この免疫寛容は妊娠の継続においても大切な要因となります。妊娠を可能にするには、自分の遺伝子ではないパートナーの遺伝子情報を含む受精卵を子宮に着床させ、出産まで遺物として排除されないようにする必要があります。この仕組みのことを免疫寛容と言います。
これら妊娠の三大要因には、自律神経が関係し、整えていくには血流の状態や精神状態が大切です。
プレコンセプションケアの概念が大事
将来の妊娠のために、自身の生活や健康に向き合うプレコンセプションケアといった概念があります。「生殖医療(不妊治療)」、「総合医療(鍼灸、サプリメント)」、「生活の基本(食事、運動、睡眠)」があり、生活の基本という基盤の上に総合医療、さらにその上に生殖医療があるのが、本来のあるべき形とする考え方です。
つまり、どんなに医療技術が高くても、卵子や精子の質を良くすることは、当人の生活習慣が基盤となります。食事や睡眠なども含めて日常から体質改善で妊娠力を上げていきましょう。
妊娠の三大要因を高めるための鍼灸+レーザー治療
そして統合医療として鍼灸があります。前回も触れましたが、鍼灸の刺激によって末端や脳の血流を良くなることが期待できます。また当院では鍼灸と併用して、レーザー治療(直線偏光近赤外線治療器/LLLT)を導入しています。原因不明や難治性の不妊症に対して近年注目されクリニックなどでも導入され始めている最先端の治療です。骨盤内の卵巣・精巣・子宮、それに関係する神経・血管に直接レーザーを照射することで、卵子・精子の質の向上や子宮内膜を厚くするなど、妊娠に対してより良い効果が期待できます。また、免疫を調整し、免疫が過剰に働き受精卵を排除しないような働きも(免疫寛容)も期待できます。
鍼灸の良い点は、リラクゼーション作用も得られるところです。心地よい刺激でストレスも緩和されて、不定愁訴(肩こり、腰痛、生理痛など)の改善も期待できます。鍼灸院には、近隣クリニックとの連携があったり、不妊カウンセラーがいたりと、それぞれ特徴があります。ご自身がリラックスできて信頼関係がつくれる場であることが大切です。妊娠の三大要因を高めていきましょう。
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