鍼灸が妊活に効果を発揮する理由#3 妊娠の可能性を鍼灸院の患者データから解説
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妊活お役立ち情報
2024.04.10
東洋医学
鍼灸が妊活に効果を発揮する理由#3 妊娠の可能性を鍼灸院の患者データから解説
「卵子の質をあげるためにかかる時間」をテーマに約20年、妊娠をサポートしている鍼灸師の徐大兼さんがお届けするコラム第3回。前回は、体外受精での妊娠率や生産率などのデータや鍼灸への期待感をお届けしました。今回は徐さんの鍼灸院で妊娠に至った患者さんを対象にしたデータを中心にお伝えします。
対象は妊娠に至った110人の鍼灸の患者さん
当鍼灸院で取ったデータについて紹介します。専門家向けの書籍「高齢不妊診断ハンドブック」に掲載されていますが、当院に通われた高齢不妊患者さんで妊娠に至った110人を対象にしたデータです。 110人のうち、年齢で2つの群(35歳~39歳、40歳~44歳)に分け、妊娠に至るまでの鍼灸治療回数や採卵回数、さらには移植のみに鍼灸を利用した方と採卵前から鍼灸を受けた方の臨床妊娠率(胎嚢が確認できたものを臨床妊娠と呼んでいます。逆に胎嚢が確認できなかったものは化学妊娠と呼ばれています)を調べたものです。
鍼灸を開始した時期で違いはある?
鍼灸の開始時期については、40~44歳の群では、採卵前から鍼灸を受けている方が、移植のみの方よりも、妊娠反応が出た際に心拍確認まで到達する率が約20%上昇する結果になりました。ただし、35~39歳の群では、鍼灸開始時期で有意な差はありませんでした。
鍼灸治療の回数で差はある?
治療回数別については、40~44歳の群では鍼灸治療を10回以上受けている方が、妊娠反応が出た際に心拍確認まで到達する率が約18%上昇する結果に。ただし35歳~39歳の群では有意な差はありませんでした。
データから読み取れること
40歳を超えた方の妊娠では、染色体の数の異常が増えることが様々な研究で分かっていますが、当院のデータからは、採卵前から一定の期間継続して鍼灸を受けることで、一定数の流産率が低下することが読み取れます。
どのくらい継続して鍼灸治療を受ければ良いのかについて、次回に伝えします。
>>不妊に対して鍼灸治療を継続する期間について
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