自分を知って上手に乗り切ろう!#5 自己理解に役立つ「ジョハリの窓」を知ろう
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妊活お役立ち情報
「自分を知って妊活中の自分ともっと上手に付き合おう」をテーマに、公認心理師の今井さいこさんが解説するコラム第5回。前回は自分を正しく知るために、周囲から見た自分を知ることについてお伝えしました。今回は、自己理解に役立つ心理学モデルの「ジョハリの窓」についてお話します。
「ジョハリの窓」は4つの窓に分けられる
自分がどんな人なのかを理解するための心理学モデルに「ジョハリの窓」があります。自分が知っている、知らない、他人が知っている、知らないといった軸で4つの窓に分けられます。1つは「開放の窓」で自分も他人も知っている自分です。2つめは「盲目の窓」で自分は知らないけれど他人は知っている、つまり他人から見た自分のこと。3つめは「秘密の窓」で自分は知っているけど他人は知らない自分のことです。4つめの「未知の窓」は、自分も他人も知らないので、ここはどんな自分なのかはわかりません。
「開放の窓」「秘密の窓」「盲目の窓」を織り交ぜて自分を捉える
これら4つの窓のうち「開放の窓」「秘密の窓」「盲目の窓」をうまく織り交ぜて、自分というものを捉えていくと、新たな自分を発見できます。例えば、前回の私の話でいうと、誰にでもオープンな人だということは、自分は知らないけれど、他人は知っている「盲目の窓」になります。もしかしたら他人から見た自分を「私はそんな人じゃない」と受け入れられないこともあるかもしれません。しかし実際にそう見える言動が自分にはあると受け入れてみると、自分を知る枠が広がっていきます。
あまりにも自分が知らない自分を他人から言われると、こういう印象を与えたいのに、その印象が与えられていない感覚になることもあるでしょう。それがパートナーなど身近な人であれば、もっと自分を知って欲しいという気持ちも出てくるのではないかと思います。他人から見た自分がどういう人なのかを知りつつ、自分を知ってもらうことにもつなげていったら良いですね。
「開放の窓」を大きくする3つのこと
一般的に、ジョハリの窓は自分も他人も知っている「開放の窓」を大きくしていくことで、相手とのコミュニケーションが円滑になったり、より良い関係を築けたりするといわれています。
この「開放の窓」を大きくするために、具体的にできることは次の3つになります。
1.自分は知っているが他人は知らない「秘密の窓」を小さくする。自己開示によって、自分について相手に伝えて知ってもらう。
2.自分は知らないが他人は知っている「盲目の窓」を小さくする。相手の話に耳を傾けることが大切。本当は違うとか、まさにその通りなど自分の思いを伝えていく。
3.自分も他人も知らない「未知の窓」を小さくする。いろんなことに挑戦して新たな自分を発見していく。私にはこういう一面もあるということを知っていく。
妊活に「ジョハリの窓」をいかそう
妊活中に、パートナーと理解しあえていないと感じることがあれば、ぜひジョハリの窓をイメージして活用して欲しいと思います。
自分は相手に対して「開放の窓」を広げるような努力をしているのか、相手の話を聞くことによって自分の意見を伝えて「開放の窓」を広げるようにしているかなど。あるいは、相手が「開放の窓」を自分に対して開こうとしてくれているのか、してないのかなどを考えていきます。
そうすることで、相手が話しやすい環境を作るにはどうしたら良いかなど、いろいろな手段が見えて来ます。「この人とはわかりあえない」とせずに、自己開示もしながら、相手の話にも耳を傾けることをやっていっていただけたらと思います。ジョハリの窓でどこの窓が小さいのか、大きいのかを考えて「開放の窓」を広げていくことを意識していきましょう。
妊活に自己理解はあまり関係がないと思うかもしれませんが、パートナーとのコミュニケーションという点でも自分を知ることによって、どうしたら良いのか見えて来ることがあると思います。妊活中は、メンタル面のアップダウンがあって当然です。アップの時は良いですが、ダウンした時の自分なりの対処法を、自分の性格を知った上で見つけていくことをやっていただけたらと思います。
以上、5回にわたり「自分を知って妊活中の自分ともっと上手に付き合おう」をテーマにお伝えしました。
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