使用薬剤を知っておこう#3 排卵までの流れを確認しましょう

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2024.04.16

不妊治療

使用薬剤を知っておこう#3 排卵までの流れを確認しましょう

一般不妊治療であるタイミング療法と人工授精の違いについて、それぞれどのような使用薬剤があるのか、漢方薬剤師の住吉忍さんが全6回にわたって解説します。3回目の今回は排卵までの流れについて知っておきましょう。


排卵までの流れ_住吉先生

まず脳の視床下部から性腺刺激ホルモンが分泌

今回は、排卵までの流れを確認していきましょう。まず脳の視床下部から「卵巣を刺激するホルモンを出しなさい」と下垂体を刺激するホルモンGn-RH(性腺刺激ホルモン)が分泌されます。すると、それに下垂体が反応し、卵巣に向けて細胞を刺激し卵胞の成熟を促すFSH(卵胞刺激ホルモン)を分泌します。

卵胞(卵子)は、小さいうちはFSHに関わらず成長していきますが、大きくなってくるとFSHに刺激を受けて、成長、成熟を始めます。この過程で、エストロゲン(エストラジオール)と呼ばれる女性ホルモンが分泌。この時、子宮内膜はエストロゲンに反応して厚くなり、頚管粘膜の分泌を促して受精卵を受け入れる準備が始まります。

卵胞が成長しLHサージが起こり排卵する

卵胞が成長してエストロゲンが十分に分泌されると、それが刺激となって今度は脳の下垂体から排卵を促すLH(黄体化ホルモン)が急激に分泌されます。排卵を促すためには、LHの値が急激に上昇し、下降することが必要です。この現象をLHサージと呼びます。LHサージが起こることで、卵胞が破れ、卵子が排出されます。これが排卵です。

次回は、不妊治療で使われる主な排卵誘発剤についてお伝えします。
>>不妊治療で排卵誘発に使われる主な飲み薬

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