妊活に効果を発揮するツボ「三陰交」とは?セルフ灸の方法や注意点を解説!

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2024.08.28

東洋医学

妊活に効果を発揮するツボ「三陰交」とは?セルフ灸の方法や注意点を解説!

温熱によって、血行促進やリラックスなどの効果が期待できるお灸。自宅でもセルフでできるので、妊活中に取り入れたい習慣のひとつです。今回はセルフ灸を始めるにあたって、妊活に効果的なツボ「三陰交」やお灸の種類、効果、注意点を知っておきましょう。鍼灸師の徐大兼さんが解説します。

妊活に効果的なツボ「三陰交」とは

まずは妊活に効果的なツボ「三陰交」がそもそもどのようなものなのか、詳しく紹介します。

「三陰交」の場所

セルフ灸を始めるにあたり、まずはご自身でツボの位置が正しく取れるかということが大切です。三陰交は、足にあるツボです。内くるぶしの頂点(中央)から指4本上に上がったところにあります。

この三陰交とは文字通り、足に通っている3つの陰の経路「肝経」「脾経」「腎経」が交わるツボです。

経路とは体に通っている流れのことで、これら3つの経路は子宮や卵巣付近を通過しています。そのため、三陰交のツボは婦人科系の疾患への対応に幅広く使われます。


妊活において三陰交は、子宝の灸として、女性だけではなく男性のEDや性的機能障害にも活用されるツボです。

 

妊娠中は逆子の灸、安産の灸として、または体調管理に三陰交のツボを刺激していきます。

三陰交のツボを妊活に活用する例は多くの論文で発表

世界では生殖鍼灸に関するさまざまな論文が発表されており、そのなかで三陰交は不妊治療を後押しするツボとして注目されています。

 

たとえば体外受精しても卵が採れない方に、三陰交を含めたさまざまなツボを組み合わせたお灸をするなど、論文では次のような症状改善に用いた例が数多くあります。

 

  • 生理不順や無排卵
  • PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)
  • 卵巣機能不全の妊娠率
  • AMHやFSHの値
  • 排卵数
  • 精子初見

「お灸」とは

「お灸」について聞いたことはあっても、実際に試したことがある方は少ないかもしれません。

 

セルフお灸を始めるにあたって、そもそも「お灸」とはどのようなものなのかも知っておきましょう。

お灸といっても種類はさまざま

そもそも「お灸」とは、ヨモギの葉の後ろの産毛のような繊維(モグサ)を燃やし、ツボを熱で刺激する東洋医学の治療法です。

日本では江戸時代、もしくはそれ以前から民間療法として行われていました。

今は、ドラッグストアでもいろいろなお灸が販売されていますので、ご自身で手軽にできます。

セルフ灸で一般的な種類

セルフ灸で一般的な種類は、台座灸と呼ばれるものです。

 

シールをはがしてツボに貼り、火を付けるだけなのでご自身で手軽にできます。それ以外にも、お灸にはさまざまな種類があります。

 

【間接灸】

  • 台座灸、円筒灸
  • 灸頭針(鍼の上に直接モグサを置く)
  • 棒灸(棒状のお灸を手、または器具で行う)
  • 隔物灸(モグサと皮膚の間にものを敷いて行う)

 

【直接灸】

  • 焼灼灸、打膿灸、透熱灸(皮膚の上にもぐさを置いて行う)

お灸に期待できる4つの効果とは

リラックス効果をはじめ、お灸に期待できる効果は4つあります。

  • 血行が良くなる
  • 細胞活性と免疫調整が期待できる
  • 体のエネルギーの流れを良くする
  • 鎮痛・リラックス効果がある

お灸によってもたらされるこの4つの効果については「自宅でできる!お灸でセルフ妊活」で詳しく解説しているので見てみてください。

妊活中のお灸を選ぶときのポイント

妊活中に用いるお灸選びは、品質にこだわっていただきたいと思います。

商品によって香りや煙の質と量が異なるので、できれば香りが良くて煙の量が少ない、無農薬で天然素材のものが良いでしょう。

 

お灸は、適度に温かい点も肝心です。

台座灸が手軽といっても、まれにすごく熱くなるお灸があり、火傷をするおそれがあります。

品質の高いもの選んでください。リラックス効果が実感できるお灸を見つけて、セルフ灸を楽しんでいただきたいと思います。

妊活でセルフ灸をするときの注意点

最後にセルフ灸をするにあたっての注意点です。

まず大前提として、お灸を始める前に、妊活中のカップルで医療機関を受診しましょう

ひと通り検査を受けて、妊娠できない原因がないかどうかを調べてから、お灸を取り入れるようにしてください。

女性よりも、男性の検査のほうが簡単なので、男性が先に受けることを推奨します。

 

その上で、セルフ灸を始めましょう。お灸は火を使うものなので、火傷や火事には気をつけてください

必ず、購入したお灸の説明書や注意事項を熟読して理解してから使用しましょう。

まとめ

さまざまな効果が期待できるお灸ですが、個々の体質によっては効果が見られない場合、適さない場合があります。

熱さや不快さを感じた場合は、無理せず我慢せず、ただちに使用を中止するなど、自己責任でお灸を活用してください。妊娠中にお灸を行いたい際は、自己判断せずに鍼灸師または医師に相談しましょう。

 

この記事の動画はこちらから

本日お話をおうかがいした方

アキュラ鍼灸院

鍼灸師/認定 不妊カウンセラー

徐 大兼

「こころもからだも温める」 開院から20年、鍼灸と独自のアキュラメソッドでこころとからだを整え、お一人おひとりが持つ妊娠するチカラを最大限に引き出す鍼灸治療を目指しています。一人で悩まれている方、一緒にお悩みの解決をしていきましょう! アキュラ鍼灸院:https://ninkatsu-ayumi.com/facility/629/

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